臨床実習①
四年生に進級後すぐに臨床実習が始まる
2ヶ月の実習を2回だ
とても気が遠くなるような期間だ
4ヶ月別施設で過ごさなければならない
本当に大丈夫なのだろうか?
実習と聞くだけで不安が過るが
これまでの実習を乗り越えてこれた自信と先生達が教えていただけた臨床に必要な思考過程のようなものは自分の武器であり自信でもあった。
私は実習1回目は他県へ行く事へなった。
自分の家から車で約7時間程かかる場所だ。遠い。短い期間だがアパートを借りて一人暮らしすることになった。実習だけでなく生活面も兼ねて勉強が必要だった。
前日に他県へ移動。
アパートに荷物を置き実習地の下見をする。
そして当日。実習先の病院に行きお世話になるバイザーへ挨拶をする。とても落ち着いた方であり話しやすい方だった。
大体評価実習と同じような流れで病院の概要や勤務等を聞きケースを渡された。
今まで実習には数回行っている分なれみたいなものはあったため、特に評価〜治療の流れは大きな問題もなく進むことができた。
臨床実習1回目に関しては私は特にこれといったエピソードはないため割愛する。
ただ、この実習では、やったことがない一人暮らしや生活面のスケジュール管理等そういった事に苦労をした。社会人になったら当たり前の生活を事前に体験する事が出来たのはとても大きな収穫であった。
四年生
3年生の実習も無事に終わり、いよいよ最終学年へと進級した。
入学当初はどこかでコケるんだろな。と、思っていた。実際に留年してまた頑張っている人もいる。留年が確定して学校を去る人もいた。
そんな人達を横目で見ていて自分も近いうちにそっちへ行くよ。そんなことばかりを思っていた。
小中高と全く勉強してこなかった人間が医療を学ぶ世界に入り周りからは自殺行為だと言われていたにも関わらず今四年生まで這い上がる事ができた。人ってわからないもんですね。
必ずしも成績が良かった人のみが四年生へ上がっているわけじゃない。成績がトップだった子が学校を辞めている。
ただ、自分が心掛けたことは素直になること、人の言っている事は受け入れる、だ。
決して勉強ができたわけでもないしむしろ赤点ばかりだが、それでもここまでこれたのは上の2点のように思う。
だからといって、自分はまだまだ人間としては未熟。まだこれからやってくる四年生のカリキュラム、臨床実習と最後の国家試験が待っている。
一番頑張らねばならない。自分がなりたい夢にもう少しの所まで来たんだ。
身が引き締まる思いであった
実習終了
先生との会話から人を見る視点を広げる事。
コミュニケーションに焦点を当てすぎない事。
なんだか厳しい先生なのかなぁと緊張した実習だと思っていたが、それは結局自分が勝手に作り出していただけだった。話をして一つずつ理解をして、実践して。先生はいつも横で自分を見ていてくれた。おかげで人を見る視点の広さが養われた気がした。本当に実習は自分を成長させてくれる。
先生が怖いと思ってたのは結局自分自身の視野の狭さだけだった。
考えが広がり視点を変える事でなんてことはない。凄く素敵な先生じゃないか。
レポートもそれなりの形の物ができあがり先生からは合格ラインにあると言われホッとした。
そこからはひたすら働いている先生達の動きを見た。それを盗んで身につけようと思ったのだ。
知らない間にガン見し過ぎてしまい、先生達から笑われてしまうこともしばしばあった。
なんだかんだ、時は過ぎ、実習は無事に終了を迎えた。
人と上手く関係づくりが上手くいかず、できない理由ばかりを説明していた自分に気付く実習であった。こう言ったことはナチュラルに思考回路が出来上がってしまっているため、ダメな考え方をしている自分に全く気づかなかった。言われるまでは。
とても意味のある実習であった。
見つけていく
以前も調べて出てきたワード
体の動き、どういった生活を今されているのか、発語量は多いのか、少ないのか。
ありのままを見ればいいんじゃないか
先生が言っていた、既に学校でやってきているってのはそういう事じゃないかな?
たしかに、無意識に見ていたかも。こうやって考えて見るといった視点はなかったな。
そういう事を伝えたかったのかな?
次の日、
朝礼が始まり今日の目標を先生と確認し合った。
昨日の反省と自分の考えを伝えた。
先生はニヤッとした
先「だから言ったろ。もう学校で習ってきてるって。なんでもかんでもコミュニケーションが全てじゃないんだ。相手を知る努力。どれだけ相手を見て拾える情報は何か?動きを見たり、生活スタイルを見たり。色んな視点から見れれば人が見えて来るの。良かった。そこに気づけば特によさそうだね。」
自「ありがとうございます😊まだ実践はしてないので自信はないですが頑張ります!」
先「やれば自信に繋がるからがんばれ!!」
背中を押されるように担当患者と向き合う時間がやってきた。
なので、患者の今を受け入れるようにした。
今は病室にいてここでどんな生活をしているか?
トイレは?服の着替えは?歩けるのか?
ありのままを知り、様々な情報をキャッチした。
あ〜多分、セラピストの先生方は自然とこう感じ取ったりしているんだろうな。そうなんとなく思った。まだまだ自分は一つ一つを意識しなければならない領域だ。難しい。。
でも、視点を変えた事で様々な情報キャッチをすることができた。
夕方フィードバックの時間になり
先生と今日のやりとりについて話した
先「よし!いい流れだよ。そのまま目標と治療プログラム、、もし時間あれば治療も僕の監視下でならやってみるか!」
自「良かったです!頑張ってみます!」
少しずつ自信が付いていった気がした。やっぱ上手く行くと嬉しいし頑張ろうと思える。
先生達は様々な人がやってくるのに一人一人を見て治療まで考えてる。すぐにできるものじゃない。臨床は常に考えてなきゃ行けないんだろうな。嬉しさ反面、先生達の仕事をしながらの努力されていることに気づいた日にもなった。
気持ち切り替えて
しばらく更新していませんでした💦
人を選ぶ。。そんな仕事ではない。
たしかに関わりにくい人は中学・高校にもいた。こっちが何も仕掛けてもいないのに喧嘩をふっかけてきた奴もいた。
そんな奴なんか無視すればいい。そう思っていた。
そういった人とは違い、やはり、話が合わない人や無口な人、うるさい人、様々な人がいる。
スルーなんてできないのがこの仕事だ。
人と関わる仕事とはこういうことなのだ。
じゃあ自分と合わない人とはどう接していけばいい?自分らしく普通に接してたらそれこそストレスだ。上手く距離感がとれない。
実習から帰宅後、母親と今日の事を話した。
ふんふんと聞き、意外とあっさりと発言した。
母「わかんないんでしょ?相手を理解していけばいいんじゃない?」
そうだよな。一つずつやるしかないんだよな。。
!!!
そっか!ちょっとずつでいいから、どんな人か理解していけばいいんだ。というか、コミュニケーションに焦点を当て過ぎていた。どういった仕草や性格や特徴でもいいじゃないか。そこからでもいいじゃん。前の実習でも先生が言ってたわ。
点と点が繋がった感じがした。
明日からの実習の目的はできた。
さっそく明日頑張ろう。
実習中断?!
次の日、実習先の先生に調べた事を話した。
先「あ〜そうだね。じゃそれをやるだけだよ」
自「そうなんですが、やり方がいまいちイメージつかなくて、、」
先「言ったじゃん昨日。もうやれてるよって笑
ん〜そうか、、じゃあ僕の動きでもいいし、他の先生について回ってもいいし、(動き)を見てみな。ヒントは(盗む)」
自「了解です。(盗む、、?)
まだいまいちわからなかった。一体どうすればいいか。
その日ははひたすら先生の動きに着目した。
柔軟に頭の中のプランを立てながらスムーズに患者との時間を有効に使っている。凄い人は患者も次に何やるか説明もなしに進んでいるから凄い。
自分もそんな感じになれるのかなぁ?
この学生時代の立場から先生達の動きは凄いとしか言いようがない。
なんでこんなに早く的確に動けるのだろう?
とある先生の動きに注目してみた。発語が聞き取りづらい患者だった。
なんだか、先生は落ち着きないように身体を大きく使った動きが多い。
中々患者も思ったように動けてない。
それを見ていた僕は「やっぱり伝えづらいんだな〜先生でも難しいんだから難易度高いよきっと」
そう思った。
フィードバックの時間があっという間にやってきた。
先「今日の朝の課題。どうだった?」
自「そうですね。。○○先生のリハ見てたんですけど。中々声出しづらい方がいて。先生も伝えようとしてたんですけど中々伝わってなかったように感じました。やはり、難しいんですかね?」
先「あ〜あの患者さんね。うんうん、わかるよ。
そうか、うまくできてないように見えたんだ?」
自「ん〜正直あーいった患者さんは難しいなぁって思いました。」
先「そうかぁ。じゃあ実習も一回中断するか?」
自「え!?いやいや、そんな思いはないです。続けさせてください!」
先「ん〜、、なんだかなぁ、、君は患者を選んでる気がするんだよね。言い訳して、難しいと言って。たしかに、難しい人はいる。だけど、病気をされて、少しでも良くなろうとして、みんなここに来るの。僕らを頼って来るの。それが前提なの。だから、僕らは目の前の人に常に最大限の努力をしていかなきゃいけない。」
自「、、、すいません。」
先「っって、話をしてみました。怒ってないよ。正直な話、学生時代にそう言ったことに気付かずに通り過ぎて、いざ社会に出て周りに迷惑かけるやつもいるんだわ、これが。だから、今担当になった人をしっかりと面と向かってほしいんだ。
と言っても、人間だから合う合わないはあるけどね。そう言った時は潔く変わった方がいい時もあるよ。」
話を聞いていて「あっ」とおもった。ついついネガティブな発言が多くなっていた。反省。
僕は人を選ぶ立場にない。
その日は下を向いたまま帰ることになった、。
どうすればいい?
全く意思疎通がとれない方との接触は初めてだった。一体どうすれば、、情報がなさすぎる。。
先「勿論だけどカルテはしばらくなしね。リスク管理だけ注意してください。とのこと。
そして、あっという間に、
その日の夕方。フィードバックが始まる
先「どうだった?」
自「んー中々上手くいかないですよね。」
先「何が?」
自「コミュニケーションとか、、色々。」
先「ま、そうだよな。戸惑ってたもんな笑。初めはそんなもんだよ。ただコミュニケーションって話すだけか?もっと色々あるんじゃない?」
自「??たとえば、、」
先「そりゃ調べるんだよ。てかもう学校でやってるはずだよ。僕も卒業生だし。大丈夫だって」
自「そうなんですね。わかりました。調べてみます。」
先「ん、がんばろうね」
とは、言ったもののわからない。。
てか卒業生だったんだ。先輩じゃん。
言葉以外って何だろう?
家に帰りレポートを書きながら調べる。
ジェスチャー、、表情、、なるほど。そこから読み取るのか。文面に書いてあるのはわかる。だけど、現場でどう使えばいい?わからない。
ヒントになる言葉は見つけたがこれらを用いた行動方法がわからなかった。やっぱ何かあるんだろうな。
また新しい自分の課題だった。